嵐とみれない『ドクター・フー』

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番外編。布教ができないミノ

櫻丼「土日の外出自粛してたけど、そろそろ映画館にも行こうかな。俺『エジソンズ・ゲーム』が気になってるんだよね」

相場「ああ、直流スキル持ちのエジソンと交流スキル持ちのニコラ・テスラが異能力バトルするやつだっけ」

櫻丼「全然間違ってるけどまあ国内の宣伝から読み取れる情報からはそうなるよな」

ミノ「ふーん、あ、ニコラ・テスラといえばドクター・フーのシリーズ12第4話にも登場するんだよなあ。ドクター・フーの最新シーズンは近代史の勉強にもなって教育的なんだよなあ」

ぢゅん「美術館も行きたいよね。今ナショナルギャラリー展やってるでしょ。ゴッホのひまわり、一度は本物みたいよね」

ミノ「ゴッホのひまわりといえば、ドクター・フーのシリーズ5第10話『ゴッホとドクター』を見てから展示を見に行くと、感動が2倍になること間違いなしなんだよなあ」

相場「俺はPS4買おうかなと思ってるんだよね。ラスアス2やりたい」

ぢゅん「ストーリーが胸糞すぎるって炎上してない?」

相場「救われない系のストーリーなのかな。でも意外とそういうの嫌いじゃないよ」

ミノ「ドクター・フーにも意外と救われない話がたくさんあって衝撃を受けるんだよなあ」

櫻丼「え?」

ミノ「え?」

櫻丼「え、なに。ほんと」

ぢゅん「さっきからさ、全部ドクター・フーの話にもってくじゃん」

ミノ「いや違うのよ。あたかも俺がドクター・フーの話を無理やりねじこんでるように感じるだろうけど、そうではなくてドクター・フーの世界が豊穣すぎるがゆえに結果的にすべての話題がドクター・フーにつながってしまうということなのよ」

相場「素直に「めっちゃドクター・フーの話がしたい」って言ってくれれば聞いてあげるよ」

ミノ「めっちゃドクター・フーの話がしたいです」

櫻丼「うーん、ミノがそこまでハマってるので気にはなってるんだけどさ、正直長すぎてどこから見たらいいのかわかんないじゃん」

ぢゅん「初心者はどれから見るのがおススメなの?」

ミノ「そういうのはない。そういうピックアップ的なことはできない」

相場「うそだろ」

ミノ「大体さあ、1話見てどうこうってことじゃないんだよ。ドクターと同じ時間を長く歩むことに意味があるの」

櫻丼「えっと、全部見るのどれぐらいかかるんだっけ?」

ミノ「今日本に配信されてるぶんを全部見ると…不眠不休で再生し続けて1週間強ってとこだな」

ぢゅん「本格的な拷問じゃん」

櫻丼「まあ、まずはさ、一体どういうとこが魅力なの?っていうのを聞こう。そもそもどういうドラマなのかあんま知らんのよ」

ミノ「いやなんかそういう、ここがおススメのポイント!とか要素で切り出して語りたくないんだよなあ」

ぢゅん「じゃあもう勧めんなよ」

ミノ「そりゃさ、あるよ。ここの脚本が巧みだとか、このキャラクターがいいとかさ」

櫻丼「うんだからそれを教えて?」

ミノ「でもさ、もう、単に作品として評価するとか、鑑賞するっていうものじゃないんだよドクター・フーは。”生”なの。見た人の心の片隅にはドクターって存在が、この先ずっと生きている間残り続けるのさ。これはただのドラマじゃない。ドクターと一緒に生きるってことなんだよ」

ぢゅん「急にボールが重すぎて受け止めきれないんだよなあ…」

相場「ああ、つまりさ、ゲームでいったら「あつ森」的なことでしょ。共生する的な」

ミノ「あー、まあ近い近い」

櫻丼「なに勝手に通じ合ってんの?余計わからなくなったんですけど…」

ミノ「手軽に分かろうとするなよ。そういう、なんでも140字ぐらいでわかろうとする即物的な欲望が文化をダメにしているんだよ」

櫻丼「なんで見てくださいってお願いしてるほうが偉そうになってるんだ」

ぢゅん「つか単純に忙しいしさあ、他に見なきゃいけないものもたくさんあるんだよなあ。ドクター・フーを見ると最新のUKカルチャーに精通できる!とかそういう具体的なメリットないの?」

ミノ「そういうのは特にない」

相場「あまりにも正直だね」

ミノ「あー、もうわかったよ!全部見てくれた人には俺が10万円払うから!」

櫻丼「あからさまに金にモノをいわせようとしだした」

相場「ミノの給付金の使い道それかあ」

ぢゅん「だめだよ、そのお金はちゃんと自分のために使って…」

リーダー「俺見ます!」